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RPA導入が経理業務にもたらす効果とは?

RPA導入が経理業務にもたらす効果とは?_1

国内企業における業務効率と生産性向上の救世主として、関心が高まり続けているRPA(Robotic Process Automation)の存在。ある調査によると、2025年までに現在の知的労働のうちの約3分の1の仕事がロボットなどに置き換えられると予測されています。

人の手で行う業務の量やそれにかかる工数負担が多い部門として代表的な経理部門においても、RPAの導入が急ピッチで進められています。実際にRPAは煩雑な経理業務において、どのような効果をもたらすのでしょうか?

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目次

RPAの最大の魅力は業務コストの大幅削減

経理業務の大半が自動化に適している

ロボットによる自動化で社員のモチベーションを高める

RPAの最大の魅力は業務コストの大幅削減

現段階で多くの企業にとって導入が検討されているタイプのRPAは、一定ルールに基づいた反復作業を得意としたものです。事務処理業務の多くに見られる、データの転記や入力を、複数のシステムを横断しながら自動で行うため、定型作業と呼ばれる業務においては、大幅な人件費削減と労働時間短縮を実現することができるのです。

具体的に効果が期待できる削減・改善項目としては、以下のような点が挙げられます。

・社員の労務問題:RPAは24時間365日稼働が可能なため、社員の超過労務の抑制に大きく貢献する

・業務品質とスピード:人間よりはるかに速いスピードで、一度覚え込ませたルールに従い処理を続けるため、人的ミス発生のリスク回避と共に、処理時間の大幅短縮が可能となる

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経理業務の大半が自動化に適している

上記2点は、多くの経理部門において、課題とされている点と共通しています。多くの業務が決められたルールに基づき処理を進める、定型業務である一方で、紙ベースでのデータ原本から別システムへの入力や抽出といった作業においては、様々な人的ミスがつきまとうというリスクがあるのです。
RPAによって一定品質を維持した正確でスピーディーな処理を可能にすることで、これらの課題とリスクを大幅に削減できるようになります。そのことからRPAが経理部門へ寄与する効果は非常に大きいものであると言えるのです。

経理部門において、RPAによる自動化が進められている代表的な業務を挙げてみましょう。

1.請求書・納品書・領収書などの各種証憑の取り込み
様々な仕様の納品書や請求書の中から、その都度必要な項目を目視で抽出して入力する作業を省くことが可能です。取り込み後のデータは、各処理業務のフローに組み込み、必要なデータのみを利用することができます。

2.経費精算
各社員が社内システムへ入力した清算申請データの処理をもとに、各経費区分の仕分けから、領収書原本との照合までを自動で行うことが可能です。

3.データの整合性チェック
複数のシステムを横断した処理業務で発生しがちな、金額の不一致において、各データを自動的に照合し、エラー箇所を素早く抽出することが可能です。

4.各帳票や報告書の作成
請求や入金データに基づく各種帳票の作成や、税務申告書、決算報告書など、社内外用に作成しなければならない書類は多岐に渡ります。各作成業務において、それぞれに必要なデータ抽出をルールとして覚え込ませることで、そのデータを用いて、帳票・報告書の作成を行うことが可能です。また、完成した書類をメールで送信するところまでを自動化している事例も増えています。

このように、日次から月次、年次まで、様々な処理業務が発生する経理部門において、社員に大きな負担を強いていた定型業務を自動化することができるのです。

RPA導入が経理業務にもたらす効果とは?_2

ロボットによる自動化で社員のモチベーションを高める

これまで多くの企業において社員の手作業によって行われていた経理業務ですが、先に挙げた入力や抽出作業での人的ミスを防ぐために、余分な負担が発生していたことも忘れてはいけません。入力ミスによる誤ったデータでの申請や報告を防ぐためには、データチェック機能を部内に設ける必要があります。しかし人の手による社内チェックは、膨大な労力と工数が必要です。また正確性の点では不完全な部分が多く残ります。このようなことを繰り返していては社員は疲弊してしまうでしょう。
そのような作業をRPAによりロボットに行ってもらうことで、社員がしなければならない業務数が減り、疲れやストレスも減ってくれます。疲れやストレスが減ることで、社員のモチベーションアップにつながるのです。

労働人口減少が進む中、限られた人材をより創造的な業務に有効活用するためにも、社員のモチベーションを高く維持する環境づくりにおける重要性はより高まっています。業務品質を高く維持しながらも、社員のモチベーション向上にも一役買ってくれるRPAは、経理部門において、なくてはならない存在となっていくことでしょう。

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