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システム運用とシステム保守の違いとは?

システム運用とシステム保守の違いとは?_1

ITの進化により、どのような企業でも情報システム管理部門やシステムエンジニアの重要性は高まっていますよね。様々なシステムを使用しながら、日々の業務を行う中で、それらのシステムを正常に稼働させるための役割の重みは増し続けています。

システムエンジニアの業務としてよく耳にする、「システム運用」と「システム保守」。このふたつの仕事はそれぞれ非常に重要でありながら、境界線があいまいであるのが現状です。企業経営におけるシステムの存在が大きくなる中、このふたつの業務の違いを明確に理解しておくことは、貴重な人材獲得に有効なことはもちろん、業務の区分けをきちんとつけることでそれぞれの業務効率を上げていくことが可能となります。

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目次

システム運用の担当は「日々の稼働」

システム保守の担当は「トラブル対応やシステムの変更」

運用と保守の境界線があいまいだとエンジニアは疲弊する

流行りのフルスタックエンジニアでも組織内での業務分担は必要

システム運用の担当は「日々の稼働」

日々の業務をスムーズに進めるために、正常にシステムを稼働させることが、システム運用の仕事です。その業務の多くは、監視業務が占めており、稼働状況の確認や、データのバックアップ管理、不正アクセスやウイルスの監視などになります。ユーザーが滞りなくシステムを使用できるように日々チェックすることがメイン業務ですので、その内容は比較的ルーティーンワークなものが多いと言えます。

システム保守の担当は「トラブル対応やシステムの変更」

システム運用が日々の正常稼働を目的とした業務であるのに対し、システム保守は、トラブル発生時の対応やシステムの変更・更新がメイン業務となります。システム障害や不正アクセスなどの発生をチェックするのは、運用担当となりますが、実際それらのトラブルからの復旧作業や原因究明は、保守担当の仕事なのです。保守担当は、よりシステムが快適に使用しやすくなるための修整を加える業務も担っていますので、システムのアップデートも行います。運用業務が日次のルーティーンワークが中心である一方で、保守担当はイレギュラー対応やインフラ全体のメンテナンスといった不定期で突発的な業務が多いと言えるでしょう。

運用と保守の境界線があいまいだとエンジニアは疲弊する

このように、運用と保守では、それぞれ担当している業務が違うのですが、実際企業では、この両方を兼任しているシステムエンジニアが多く存在しています。エンジニア業界でも人手不足は深刻なため、不定期で突発的な保守業務にフルタイムの人員を割けないという現状があるのです。普段は稼働チェックなどの運用業務を担当させ、何かトラブルが起こった際には、運用担当が復旧作業などのピンポイントでの業務を兼任する場合が多く見られています。

一見ピンポイント作業ばかりのように見える保守業務ですが、トラブルシューティングや復旧作業には多くの時間と労力が必要ですし、システムのアップデートも一朝一夕で完了するものではありません。方や運用業務もルーティーンワークばかりのように見えても、日々の正常稼働を守るためには細かいチェックが必要となりますので、確認作業がおろそかになってしまうと、トラブルが発生しやすくなったり、最悪、システム停止による業務停止といったことにつながったりしかねません。どちらも企業経営にとって重要な業務であるが故、片手間で行えるものではないことを企業側が理解し、エンジニアの配置を行うべきだと言えます。

流行りのフルスタックエンジニアでも組織内での業務分担は必要

システム運用とシステム保守の違いとは?_2

近年、フルスタックエンジニアと呼ばれる、一人でシステムの開発から運用・保守まですべてこなせるエンジニアの需要が高まっています。彼らは、先に挙げたような運用業務と保守業務の両方をこなせるオールラウンダーなのですが、それはあくまで技術の話です。部分的な知識やスキルだけのエンジニアよりも、日々の運用も改良も、トラブルシューティングも全て理解したエンジニアである方が、より深くシステムを理解していることになりますので、各業務もスピーディーに行えるのは事実でしょう。より効率よくエンジニアを活用したいと思うのは企業側の希望ではあります。しかし、組織内での業務分担はしっかりと行った上で、そういった優秀な人材を配置することが、システムの品質向上へとつながる重要なポイントとなるのです。

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