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RPAとマクロの違いとは? 業務効率化ならどちらを選ぶべき?

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どのような分野の業務を担当している人でも、ほとんどの人がExcelを使用していますよね。Excelのスキルとしてよく上げられるマクロですが、社内にはマクロに精通した人が作成した計算表などを共有している部門も多いのではないでしょうか。表計算やグラフ作成など、何度も同じ数値を入力する必要なく自動で行ってくれるマクロ。しかし、近年「自動化」の新たな旗手として導入が進められるRPAとの使い分けがいまいちはっきりしない感覚も残っているかもしれません。

この2つの特性の違いを理解することで、社内でRPA導入が決定した場合にも、戸惑うことなく効率化を進めていくことができるでしょう。

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目次

マクロはExcel上の作業を効率化するのに最適

RPAはPC上で行っているほぼすべての作業の自動化に活用できる

作業内容に応じてRPAとマクロを上手に使い分けよう

マクロはExcel上の作業を効率化するのに最適

最も多いマクロの活用法というと、データ集計やグラフ・表の作成でしょう。

一連の作業を記憶し、自動で実行してくれるマクロですが、基本的にはExcel内での完結作業に限り、効率化には有効な手段と言えます。ただし、VBAと呼ばれるプログラミング言語に精通しているマクロエキスパートであれば、自身でマクロをプログラミングすることで、表計算の自動化以外にもwordなどの他のアプリケーションとの連携が可能になる場合もあります。その場合、専門知識と工数が必要となりますし、マクロに秀でた一部の人しか設定・調整ができないため、社内全体/部門全体での業務効率向上を考えると、マクロだけで様々な業務を効率化することは難しいと言えるでしょう。

RPAはPC上で行っているほぼすべての作業の自動化に活用できる

RPAとマクロを比較した際の、RPAが優れている点は主に3つあります。

ひとつめは、作業範囲が広いことです。先に挙げたように、マクロは基本的にExcel内の表計算などには有効ですが、そのデータをWordやパワーポイントに落とし込む、メールに添付して送信する、また、そのデータを会計ソフトなどと連携させるといった、他のアプリケーションやシステムとのつながりは不得手と言えます。その点、RPAは、様々なアプリケーションと連携できるため、これまでの、Excelからデータを拾って、別システムに入力して、反映されたグラフをパワーポイントに添付して、メールで送信…などといった、一連の作業工程を一括して自動化することが可能です。

ふたつめは、処理速度が速いことです。複雑なマクロを組まれたシートを使用していると、すぐにフリーズしてしまったりすることがあります。これは、マクロは使用しているPC上で作動しているため、PCの容量が少なかったり、性能が低かったりすると、途端に処理速度が落ちてしまうからです。複数のアプリやシステムを立ち上げながら作業しているとなおさらですので、イライラするだけでなく、作業効率も激減してしまいますよね。RPAは、サーバー上での作動になるため、使用するPC個々の性能によって処理速度が落ちることはありません。作業が始まれば、高速で次々に業務を行っていくため、人による作業工数に比べると格段に速く処理することができます。

最後は、設定や調整が簡単であることです。RPAはプログラミングなどのITスキルを持ち合わせていない場合でも理解しやすくなっています。マクロだと、VBAで組み立てていかなければならない作業を、RPAでは、「機能一覧」などあらかじめ用意されたテンプレートの中から選択することができます。また、作業フローがチャートのようにビジュアル化されている場合も多いため、変更や調整が必要な作業工程をピンポイントで組み替えたりすることも比較的簡単に行えます。マクロスキルに秀でた人に集中していたような設定・調整作業も、RPAでは解消されることになるでしょう。

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作業内容に応じてRPAとマクロを上手に使い分けよう

RPAとマクロの違いとは? 業務効率化ならどちらを選ぶべき?_2

マクロに頼らず、すべてRPAで解決してしまおうと思ってはいけません。
マクロが得意とする表計算は、RPAを効率的に活用する上で必要不可欠な存在です。RPA上だけで複雑な計算も行おうとすると、関数を覚え込ませるといった新たな工程が発生し、あまり効率的とは言えません。そのため、Excel上の計算処理はマクロを、そのデータをもとに複数のアプリやシステムと連携した作業の自動化をRPAに、といったように、使い分けると良いでしょう。

ただ、RPAが可能とすることは今この瞬間も拡大し続けています。マクロの役目もRPAが簡単に担ってくれるようになる日はそう遠くないでしょう。そのため、今後、職場のさらなる業務効率向上を目指す上では、RPA導入を視野に入れた取り組みを進めることをおすすめします。

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